5 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:01:26.85 ID:NwNEiLoAO
代理ありがとうございます!


オムライスさん
ttp://vipmain.sakura.ne.jp/593-top.html
別府さん
ttp://yeisu.hp.infoseek.co.jp/matome/obake/obake.html
まとめて下さってます、本当にありがとうございます。


( ΦωΦ)17歳、高二男子
(*‘ω‘*)24歳、OL

<_プー゚)フ♂、おばけ
l从・∀・ノ!リ人♀、ゆきんこ
ミ,,゚Д゚彡♂、狼男

/ ゚、。 /
男であり男ではない、女であり女ではない。
それが鈴木ダイオード。
つまり決まった性別はない。


花が少なくて耐えられなくなってきたぜ!
そんな訳で今回は女の子がメインです


すげぇ祭り

6 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:03:16.99 ID:NwNEiLoAO

l从・∀・ノ!リ人「うりゃーなのじゃー!」

(;ΦωΦ)「こら! タオル一丁なんだから! じっとしてなさい!」

〜/ ゚、。 /ビシャビシャ

(ΦωΦ;)「鈴木! まだ脱水してないのに出てこないの!!」

))ミ,,>Д<彡((「うおおおおおおっ!」ブルブルビシャビシャ!!

(;ΦωΦ)「犬ころ貴様アアアアアアアアアア!!!!」



<_プー゚)フ


 <_プー゚)フおばけとかのようです フォースサバイバー


(ΦωΦ;)「あれぇ!?」


7 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:05:13.44 ID:NwNEiLoAO
   _,,
<_プ−゚)フ

(ΦωΦ;)「……エクスト?」
   _,,
<_プ−゚)フ「お前らは洗濯できるもんなー」

(ΦωΦ;)「へ?」
   _,,
<_プ−゚)フ「俺は洗濯できねーもーんだ」

(ΦωΦ;)「あ゙」
   _,,
<_プ−゚)フ「猫目は布とチビと犬かまってろよーだ」

(ΦωΦ;)「あ、ちょ、エクスト!?」

(ΦωΦ;)「……外に行っちゃったよ……」

/ ゚、。 /スネタ?

(;ΦωΦ)「みたいである……参ったな」

/ ゚、。 /アトデ フォロー

(;ΦωΦ)「うむ……しかし、どうフォローすれば……」

/;゚、。 /タシカニ


8 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:07:10.17 ID:NwNEiLoAO

(;ΦωΦ)「おばけを綺麗にする方法とか……無い、よな?」

(*‘ω‘*)「寺生まれのTさん連れてきたら綺麗になるかも知れんっぽ」

(ΦωΦ;)「消し飛ぶわ!!」


 天気の良い土曜日、我輩は居候共を綺麗にしていた。

 妹者はねーちゃんに任せ、鈴木は洗濯機に、そして犬を風呂場でがしゅがしゅ洗い終わったところ。

 途中で出てきた鈴木をもう一度洗濯機に入れて脱水をし、妹者をねーちゃんに押し付けて、犬をバスタオルでくるんでがっしがっし。


ミ#,゚Д゚彡「自分で拭くっつーの!!」

( ΦωΦ)「黙れ犬……おい! いきなり犬人間になるな!!」

ミ#,゚Д゚彡「うるせぇ! 狼男だクソ人間!!」

(#ΦωΦ)

ミ;,゚Д゚彡「……あ、すんません……」


11 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:09:08.99 ID:NwNEiLoAO

   _,,
<_プ−゚)フ

   _,,
<_プ−゚)フ「どうせ飯食うしかできねーもん」
   _,,
<_プ−゚)フ「洗濯も手伝いもできねーもん」
   _,,
<_プ−゚)フ「ふん」

 「でも何か出来るんじゃありませんか?」
   _,,
<_プ−゚)フ「出来ねーよ触れねーもん」

 「触れないから出来ないじゃなくて、触れないから出来る事もあるかも知れませんよ?」
   _,,
<_プ−゚)フ「思い付かねーもん、ねーもんそんなの」

 「そうやって拗ねてちゃ皆さんが困っちゃいますよ?」
   _,,
<_プ−゚)フ「困ればいーもん、ふん」

 「拗ねてるのは否定しないんですね?」
   _,,
<_プ−゚)フ「……拗ねてねーもん」


13 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:11:06.45 ID:NwNEiLoAO

 「でも、ずっと拗ねてるつもりですか?」
   _,,
<_プ−゚)フ「……」

 「ロマネスクさんも鈴木さんも、困ってるじゃないですか、ほら」
   _,,
<_プ−゚)フ「……だってなんにも出来ねーもん」

 「もしかして、混ざれない事よりお手伝い出来ない事が嫌なんですか?」
   _,,
<_プ−゚)フ「…………うー」

 「じゃあ一人で悩むんじゃなくて、みんなと相談しあって出来る事を探してみるのはどうですか?」

<_プ−゚)フ「……」

 「ね、エクストさん?」

<_プ−゚)フ「……うん」

 「よかった、じゃあ皆さんのところに戻りましょう? きっと心配してますよ」

<_プ−゚)フ「まだ出てきて10分くらいしかたってねーもん」

 「それでも心配はしますよ、家族なんですから」

<_プー゚)フ「……うん」


14 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:13:04.44 ID:NwNEiLoAO

(;ΦωΦ)「エクストー? 庭かー?」

<_プー゚)フ「あ、猫目だ」

 「良かったですね、迎えに来てくれて」

<_プー゚)フ「おう!」

(;ΦωΦ)「あ、居た居た。いきなり飛び出すな、エクスト」

<_プー゚)フ「心配したか!?」

(;ΦωΦ)「当たり前であろうがこのドアホウ、戻るぞ……ん?」

<_プー゚)フ「ん?」

( ΦωΦ)「……なんか、腐敗臭が……」

 「あ、すみません。それ私です」

( ΦωΦ)「へ?」


(#゚;;-゚) (ΦωΦ )ミ


15 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:15:18.26 ID:NwNEiLoAO

(ΦωΦ )「……えぇ、と?」

(#゚;;-゚)「初めまして、ゾンビのでぃと申します」

(ΦωΦ )「あ……ゾンビの方で……」

(#゚;;-゚)「はい、すみません、勝手にお邪魔してしまって。お庭の土質がよくて、つい寝床に……」

(ΦωΦ )「いえ、はあ、ありがとうである」

(#゚;;-゚)「やっぱり臭いますよね、ごめんなさい、腐敗してて。すぐに他所へ行きます」

(ΦωΦ )「いや、お気になさらず。まだそんなに腐敗も進んでないようであるし」

(#゚;;-゚)「すみませんです……厚かましいとは思いますが、もしよろしければ、しばらくこちらに置いては頂けませんでしょうか?」

(ΦωΦ )「はぁ、しかしどうして?」

(#゚;;-゚)「人外の仲間が居るお宅を初めて見つけたんです、それで、嬉しくて……」

(ΦωΦ )(逆に調子狂うなこれ)


17 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:17:15.73 ID:NwNEiLoAO

( ΦωΦ)「んー、別に構わんのである、部屋に上がる時に泥を落としてくれるなら」

(*#゚;;-゚)「本当ですか! ありがとうございます!」

( ΦωΦ)(今までアレだったから妙に調子狂うわあ)

<_プー゚)フ「でぃもここに住むのか!?」

( ΦωΦ)「あー、うんまあ、そうなるな。ねーちゃんに報告せねば」

( ΦωΦ)

(;ΦωΦ)(エクストが、誰かを名前で呼んだ……!?)

(#゚;;-゚)「ありがとうございますですロマネスクさん、でぃって呼んでください!」

( ΦωΦ)「う、うむ。よろしくな、でぃ」

(#*゚;;-゚)「はいです!」

<_プー゚)フ「仲間が増えたー!」

(ΦωΦ`)「ちょびっと複雑であるぞ、それ……」


18 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:19:13.49 ID:NwNEiLoAO

l从・∀・ノ!リ人「ぞんびなのじゃー?」

(#゚;;-゚)「はい、ゾンビです」

/ ゚、。 /キレイナゾンビ

(*#゚;;-゚)「ありがとうございます」

ミ;,゚Д゚彡「綺麗なのは分かるけど、マジ頼むからこっちには来ないでくれ、な?」

(#゚;;-゚)「あ、す……すみませんです……」

<_プー゚)フ「あいつ犬だから気にすんな!」


( ΦωΦ)

( ΦωΦ)(良い子だし、そこまで腐敗してはいない)

( ΦωΦ)(しかしゾンビである事に変わりはないのだ)

( ΦωΦ)(うちはよく食う奴がいるから食材が多くある、このままでぃを部屋にあげるのは衛生的にどうしても気になる)

( ΦωΦ)「そんな、少し暖かい冬の庭先」


19 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:21:06.11 ID:NwNEiLoAO

( ΦωΦ)つ【 電話 ガチャ ピッポッパッ

( ΦωΦ】トゥルルルル

( ΦωΦ】「あーもしもし、ドクオ? うむ我輩である。我輩我輩、いや詐欺じゃねぇよ」

( ΦωΦ】「ちょっと今から会えるか? うむ、うむ、じゃあ今からそこの公園で」

( ΦωΦ)電話゙ガチャ

(ΦωΦ )「おーい、少し出掛けてくるから留守番頼むぞー」

<_プー゚)フ「どこ行くんだ!」

/ ゚、。 /゙コクコク

l从・∀・ノ!リ人「はーくなのじゃ!」

(#゚;;-゚)「はい、分かりましたです」

ミ,,゚Д゚彡「まあ頭下げんなら留守番してやらねぇ事も」

( ΦωΦ)「友人に会いにそこの公園まで。行ってきまーす」

ミ#,゚Д゚彡


20 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:23:05.96 ID:NwNEiLoAO

( ΦωΦ)「あーよっこいせ……お、ドクオー」

('A`)「よいーっす、どしたー」

( ΦωΦ)「ちょっと相談なのだがな」

('A`)「ん?」

( ΦωΦ)「腐敗防止とか死体をきれいにする方法は知らんか」

('A`)「ゾンビでも出たのか?」

( ΦωΦ)「うん」

('A`)

( ΦωΦ)

('A`)「……ホルマリンとか注射してみる?」

( ΦωΦ)「ホルマリンとな」

('A`)「つか理科部だからって死体云々って話を俺に持ちかけるのはどうかと思うナ☆」

( ΦωΦ)「はっはっ、すまんすまん」


21 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:25:14.58 ID:NwNEiLoAO

('A`)

( ΦωΦ)

('A`)「アルコールで身体拭いてあげたら?」

( ΦωΦ)「女の子なのだが」

('A`)「もぎるぞ」

(;ΦωΦ)「どこを!?」

(#'A`)「何だよお前は! 巨乳の姉が居たりロリっ子が居たり更には死体の女の子だと!? お前が死ねよ!!」

(;ΦωΦ)「何なのだいきなり! どれも不可抗力ではないか!!」

(#'A`)「うるせぇむっちり系巨乳姉とかなかなか居ねぇよ!! 二人暮らしとかsneg!!?」

(;ΦωΦ)「知らんわ!!」

(#'A`)「死ね!! ランゴスタ+トトスにレイプされて死ね!!」

(;ΦωΦ)「嫌だよ!! アホか!!」

(#'A`)「みんな死ね!! とりあえずみんな死ね!!」


23 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:27:09.28 ID:NwNEiLoAO

( ・∀・)「何エキサイトしてるの? 人んちの前で」

(ΦωΦ )「あ、モララー」

('A`)「人んち?」

( ・∀・)「公園の前なんだ、僕の家。ところで何の話し? モンハン?」

('A`)「そうそう、杉浦のねーちゃんがウカム装備って話」

( ΦωΦ)「事実だがそれは今は関係無い。いやなに、死体洗浄の話をしていたのだ」

(;・∀・)「人ん家の前でコアな話するねぇ……」

( ΦωΦ)「取り敢えずホルマリンとアルコールを頼んだぞ、ドクオ」

(;'A`)「俺に持ってこさせるのかよ……」

( ・∀・)「? まあホルマリンなんて普通はどう手に入れるか分からないしね」

('A`;)「そうだけど……まあ標本パクってくるか……」

(;ΦωΦ)「犯罪犯罪」


24 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:29:03.69 ID:NwNEiLoAO

( ・∀・)「あ、そうだ。杉浦に貸してた参考書、もう良いかな?」

( ΦωΦ)「おおすまん、使わせてもらった、ありがとう。どれ、持ってこよう」

( ・∀・)「いや、僕が家まで行くよ、往復させちゃ悪いし」

('A`)「んじゃ俺は今から学校行ってくるわ」

(ΦωΦ;)「今から!?」

('A`)「おう、じゃあまたなー」

(ΦωΦ;)「ま、またなー……」

(・∀・ )「またねー」

( ΦωΦ)「では、行くか」

( ・∀・)「うん、杉浦の家は面白いから楽しみだ」

( ΦωΦ)「楽しみ?」

( ・∀・)「ほら、おばけとかいっぱい居て」

(´ΦωΦ)


25 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:31:07.13 ID:NwNEiLoAO



( ΦωΦ)「少し気になるかも知れんが、まあ気にせず上がってくれ」

( ・∀・)「気になる?」

( ΦωΦ)「ああ、当人は良い子なのだが腐敗臭がな」

( ・∀・)「あ、僕いま鼻つまってるから大丈夫、新しく誰か入ったの?」

( ΦωΦ)「うむ、ゾンビの女の子である」

( ・∀・)「へー、じゃあ挨拶しなきゃね」

( ΦωΦ)「うむ、おーい帰ったぞー」

三<_フΦωΦ)フそ『お帰り!』ガシィィン!!

l从・∀・ノ!リ人「おかーなのじゃ!」

/ ゚、。 /オカイラッシャイ


26 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:33:09.92 ID:NwNEiLoAO

(*‘ω‘*)「おか……ん? モララーかっぽ?」

( ・∀・)「はい、お邪魔しますぽっぽさん」

ミ,,゚Д゚彡「誰だ?」

(・∀・ )「? 僕は杉浦の友達のモララーです、君が……ゾンビ? にしては男だし犬っぽい……」

ミ#,゚Д゚彡「狼男のフサだ!! ゾンビはさっき驚いて地中に隠れた!!」

<_フΦωΦ)フ「何だ、隠れてしまったのか」

l从・∀・ノ!リ人「でぃは人間になれてないのじゃー」

( ・∀・)「そうなんだ……じゃあ地面に向かってご挨拶しとこうかな」

( ・∀・)「初めましてでぃちゃん、杉浦の友達のモララーです。よろしくねー」

( ・∀・)「……聞こえたかな?」

<_フΦωΦ)フ「端から見れば結構な不思議さんであるぞ」

(・∀・;)「そ、そう?」


27 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:35:13.79 ID:NwNEiLoAO

<_フΦωΦ)フ「さて、参考書を取ってくるから少し待っていてくれ」

( ・∀・)「うん、わかった」

l从・∀・ノ!リ人

( ・∀・)

l从・∀・ノ!リ人

( ・∀・)?

ミ,,゚Д゚彡「無言で似た様なツラ同士で見つめあうな」

( ・∀・)「あ……ああ、確かに似てるかも」

l从・∀・ノ!リ人「似てるのじゃー?」

ミ,,゚Д゚彡「顔のパーツ一緒じゃねーか」

( ・∀・)人l从・∀・ノ!リ人

  _,,
ミ,,゚Д゚彡(何だこいつら)


28 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:37:02.24 ID:NwNEiLoAO

( ・∀・)「そう言えば、でぃちゃんってどんな感じの子なのかな?」

|;-゚)

l从・∀・ノ!リ人「そこにいるのじゃー」

( ・∀・)「へ?」


|ミ  (・∀・ )ミ


|;-゚)゙ ( ・∀・)「居ないよ?」

ミ,,゚Д゚彡「えぇ……」


|;-゚) ( ・∀・)

|ミ  (・∀・ )ミ

|;-゚)゙ ( ・∀・)?

|ミ  (・∀・ )ミ

|;-゚)゙ ( ・∀・)? ? ?
  _,,    _,,
ミ,,゚Д゚彡 l从・д・ノ!リ人

29 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:39:04.86 ID:NwNEiLoAO

<_フΦωΦ)フ「持ってきたぞー、どれ上がって行け、茶でも淹れよう」

( ・∀・)「お、ありがとう。でも今から用事あるから、遠慮しとくよ」

<_フΦωΦ)フ「む、そうか……あい分かった、ではまたな」

( ・∀・)「またねー」


|*#゚;;-゚)

   茶
〜/ ゚、。 /

   茶
 / ゚、。 /?

<_フΦωΦ)フ「あ、モララーなら帰ったぞ」
   茶
 / ゚、。 /そ

<_フΦωΦ)フ「ふむ……折角だから我輩が頂こう、鈴木、お茶がほしいのである」


<_フΦωΦ)フつ茶/*゚、。 /

彡/ *゚、。/プイッ


30 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:41:18.21 ID:NwNEiLoAO

l从・∀・ノ!リ人「妹者おなかすいたのじゃ!」

(*‘ω‘*)「腹減ったっぽ」

/*゚、。 / ゴハン シヨウカ

(*‘ω‘*)l从・∀・ノ!リ人「いえーい!」


|;-゚)゙

|;-゚)「お帰りに、なりましたですか?」

<_フΦωΦ)フ「おお、帰ったぞ。ほら壁と地面の影から頭だけ出してないで出てきなさい」

(#゚;;-゚)「は、はいです」

('A`)「おー、その子がゾンビっ子か」

(;#゚;;-゚)!?

<_フ;ΦωΦ)フ!?


34 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:43:26.79 ID:NwNEiLoAO

('A`)「ホルマリン入った瓶とアルコール、あと注射器ぱちってきたぞ」

<_フ;ΦωΦ)フ「あ、ありが犯罪犯罪。つかいつからそこに居た」

('A`)「お茶受けとる辺りから」


|;-゚) ( 'A`)

|ミ  ('A` )

|('A` )))

|<キャー!!

|(((゚-;;゚#;⊂( 'A`)ズルズル


<_フΦωΦ)フ「ワオ モーレツぅ」

('A`)「理科部なめんな、標本とかよく見るから死体慣れしてんだよ」

<_フΦωΦ)フ「人体にも?」

(;'A`)「人間の死体及び生きる屍は初めてだよ、当たり前だろ」


36 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:45:02.48 ID:NwNEiLoAO

( 'A`)「えーと、腐敗具合は……ああそんなに進んでないんだな、左目とかが落ちそうだけど」

(;#゚;;-゚)「は、はい……」

( 'A`)「全体的に見てもそんなには腐ってないね、体内に虫わいてるだろうから、できる限りの殺虫と殺菌しとこうか」

(;#゚;;-゚)「はい……」

<_フΦωΦ)フ「あー顔はアレだけど普通の奴だからあまり気にするな、でぃ」

(;#゚;;-゚)「はいです……」

(;'A`)「結構ひどい事言ってるって気付いてる? まあどうしても虫とか菌はわくから、小まめに掃除とかしといたら良いかも知れんね」

(#゚;;-゚)「あ、はい……です」

( 'A`)「これ以上腐敗が進まないように、よく冷やしとく事も大事かも知れんね。一応防腐剤打っとこうか?」

(#゚;;-゚)「はいです」


37 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:47:21.00 ID:NwNEiLoAO

-⊂('A` )「ホルマリン液を瓶からー注射器にー」

( 'A`)⊃-「注射器からーゾンビ」


((;#゚;;-゚))ビクビク

( 'A`)


( 'A`)「あ、あんなところに空飛ぶ悪魔超人が」

(゚-;;゚#)ミ「へ?」

(゚-;;゚#)-⊂('A` )プスッ チュー

( 'A`)「はいおしまい、あとは虫の処理とアルコールでしっかり身体拭いて冷やしてね」

<_フΦωΦ)フ「何だこの小児科医スキル」

(;'A`)「小児科医……いやまあ医者志望だから良いけど……」

<_フΦωΦ)フ『いしゃってなんだ!?』

('A` )「自分が治せる限りの病気や怪我を治す人」

<_フΦωΦ)フ『すげぇ!!』


38 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:49:03.60 ID:NwNEiLoAO

('A`)「ずっと思ってたんだけど、エクストって知識にムラがあるよな」

<_フΦωΦ)フ「アホウなのだろう、気にするな」

(;'A`)「一言で片付けたよこいつ……」

(*‘ω‘*)「あー食った食ったっぽ」

<_フΦωΦ)フ「む? 鈴木と妹者はどうした?」

(*‘ω‘*)「妹者の昼寝に鈴木が付き合ってるっぽ、ところでその子は誰だっぽ?」

('A`)「へ?」

<_フΦωΦ)フ「へ?」


.+゚,(*゚ -゚).*'。


<_フ;ΦωΦ)フ(;'A`)「誰ッ!!?」


39 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:51:04.48 ID:NwNEiLoAO

(*゚ -゚)「で、でぃ……です」


 もはやどう突っ込めば良いのかも分からん。

 ただ起こった事をそのまま言うならば、
 ドクオがでぃにホルマリンとやらを注射し
 昼食を食って庭に戻ってきたねーちゃんと話をしてたら
 なんかでぃが人間になっていた。

 何だ、この無理矢理な話は。
 もう常識なんか便所に捨てて流せと言う事なのか。畜生。


<_フ;ΦωΦ)フ「……」

(;'A`)「……」

<_フ;ΦωΦ)フ「……凄いな、ホルマリン」

(;'A`)「いや、普通はゾンビが人間になるような効果は無いよ……」

(*゚ -゚)「えっと、えっと、その」


40 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:53:33.05 ID:NwNEiLoAO

(*‘ω‘*)「……取り敢えず、風呂入るっぽ?」

(*゚ -゚)「あ、は、はいです」


 ボロボロのワンピースを着たでぃは、少し恥ずかしそうに頷いてねーちゃんに連れて行かれた。
 我輩とドクオはその後ろ姿を見送るしかできず、ただぽかんと間抜けな面を晒していた。


(;'A`)「……え、と?」

<_フ;ΦωΦ)フ「……もう、突っ込むまい」


 突然起きた超現象。
 もうおばけとか妖怪とかが居座ってる時点で色々と諦めては居たが
 まさか、こう来るとは思いもしなかった。

 つか思う訳がねぇ。


ミ,,-Д-彡zzz


 平和だなこの犬。


41 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:55:12.09 ID:NwNEiLoAO

('A`)「……ああ、そうだ」

<_フΦωΦ)フ「む?」

('A`)「お化けって、幽霊とか妖怪とかをまとめてお化けって言うんだよな」


<_フΦдΦ)フ


<_フΦдΦ)フ『細かい事気にしてたらはげるぞ! 不健康!』

('A`)「……ごめん」


<キャー!!


<_フ;ΦωΦ)フ「! 何だ!?」

(;'A`)「悲鳴!?」


42 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:57:02.89 ID:NwNEiLoAO

 どたどたばたばた。
 絹を裂くような女の悲鳴を聞き、慌てて庭から家の中へと駆け込んだ。

 どうやら悲鳴は風呂場から聞こえた様で、何やら騒がしい。
 我輩とドクオが風呂場へと走り、戸を勢いよく開け放つ。

 ばあん! と大きな音をさせて開いた戸。
 風呂場に踞る、二人の女。


<_フ;ΦωΦ)フ「どうしたのだ! ねーちゃ…………ん?」

(;'A`)「大丈夫で…………す?」

(;*‘ω‘*)「……お、驚いただけだっぽ……きにすんなっぽ……」


 狼狽える姉が我輩を見上げ、数回頷いて見せた。

 その隣に踞る、ゾンビを指差しながら。


(;#゚;;-゚)「……あ、あれ……」

(;'A`)「……あれ?」

<_フ;ΦωΦ)フ「ゾンビに……戻って、る?」


44 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 11:59:05.20 ID:NwNEiLoAO



 分かった事がある。

 どうやらドクオの注射は、ほんの少しの時間しか効果が無いと言う事。

 量を増やせば効果は長続きする事。

 でぃがモララーに一目惚れした事。

 もはやろくな事が起きない休日。
 誰でも良い、我輩の平穏を返してくれ。


 取り敢えず「何かあったら来てくれ」と伝えてドクオを家に返し
 でぃ、ねーちゃん、我輩(E型装備)の三人で庭先に居た。
 他の三匹は昼寝してやがる。畜生、羨ましい。


<_フΦωΦ)フ「でー……えぇと?」

(*‘ω‘*)「恋、かっぽ?」

(*#゚;;-゚)「は……はい、です」


46 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:01:07.17 ID:NwNEiLoAO

<_フΦωΦ)フ「しかしまあ、そんな描写も無かったのに、何故に……」

<_フΦωΦ)フ『コイってなんだ?』

(*‘ω‘*)「医者が治せない病気だっぽ」

<_フΦωΦ)フ『コイすげー!!』

(#゚;;-゚)「あの、えっと……一目惚れ、なんでしょうか?」

(*‘ω‘*)「まぁそうなるっぽね、モララーは性格も顔も良いし」

<_フΦωΦ)フ「成績は良いが運動はいまいち、嫌いなものはタマネギである」

(*‘ω‘*)「流石は幼馴染み同級生」

<_フΦωΦ)フ「要らん設定がぽろぽろ出てくるな、なんという無茶振りの詰め合わせ」

(*#゚;;-゚) ポー

(*‘ω‘*)「……」

<_フΦωΦ)フ「……」

(*‘ω‘*)(恋する乙女はめんどくせぇ)

<_フΦωΦ)フ(恋か……羨ましいものである……)


47 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:03:07.78 ID:NwNEiLoAO

(*‘ω‘*)「告白とかはするつもりっぽ?」

(;#゚;;-゚)「そっ、そんな滅相もありませんです! 私はゾンビだし、モララーさんは人間だし、その……」

<_フΦωΦ)フ「しかし、そのままではずっとやきもきする事になるのである(主にこっちが)」

(*‘ω‘*)「そうそう、ずっと片想いで良いなんて乙女がやっちゃいかんっぽ」

(;#゚;;-゚)「で……でも……まだその、恋だと決まったわけでも……」

(*‘ω‘*)「恋だっぽ、それは」

<_フΦωΦ)フ「うむ、恋である」

(*#゚;;-゚)「こ……恋……」

(*‘ω‘*)(色恋沙汰がめんどくせぇとは言えねぇっぽ)

<_フΦωΦ)フ(少し楽しいとは口が裂けても言えん)


48 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:05:09.14 ID:NwNEiLoAO

(#゚;;-゚)「でも、でも告白なんて出来ませんっ、向こうは私の顔も知らないのに、その……」

ミ,,゚Д゚彡「んじゃ一回くらいデートでもしてみろよ」

(*‘ω‘*)「デート……悪くないっぽ」

<_フΦωΦ)フ「一度一緒に出掛けると、もう一度もう一度ってなるのではないか?」

(;#゚;;-゚)「そ、それに、ゾンビとデートだなんて……」

ミ,,゚Д゚彡「ちょっと間人間になれるだろーが、一回だけデートして思い出にしろよ。告白もせずに終わらせんのか」

(*‘ω‘*)「おお……なかなか良い事言うじゃねぇかっぽ」

<_フΦωΦ)フ「犬の言葉とは思えな……犬?」

(*‘ω‘*)「…………あ、お前、起きてたのかっぽ」

<_フΦωΦ)フ「むしろ生きていたのか」

  _,,
ミ#,゚Д゚彡(こいつら)


51 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:07:07.54 ID:NwNEiLoAO

(*#゚;;-゚)「デート……デート……」

(*‘ω‘*)「行くとしたら、どこに行くっぽ?」

<_フΦωΦ)フ「定番は遊園地」

ミ,,゚Д゚彡「無難なところでショッピングモール」

(*‘ω‘*)「大穴で墓場」

<_フ;ΦωΦ)フ「墓場!?」

ミ;,゚Д゚彡「仲間呼びそうだなオイ……」

<_フΦωΦ)フ「日本は土葬じゃないから無問題である」


ミ,,゚Д゚彡

<_フΦωΦ)フ

ミ,,゚Д゚彡


ミ,,゚Д゚彡「じゃあ、何でこのゾンビ」

<_フΦωΦ)フ「言うな」


53 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:09:03.13 ID:NwNEiLoAO

(*#゚;;-゚)「遊園地で……デート……うぁぁ……」

(*‘ω‘*)「おートリップすんなトリップすんな、戻ってこいっぽ」

<_フΦωΦ)フ「明日は日曜か……天気も良いみたいであるし」

(*‘ω‘*)「デート日和」

<_フΦωΦ)フ「ドクオとモララーに電話してくるのである」

(*‘ω‘*)「任せたっぽ、こっちは明日の服の用意するっぽ」

ミ,,゚Д゚彡「本人の意思ガン無視だなテメェら」


(*#゚;;-゚) ポワワン


55 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:11:17.99 ID:NwNEiLoAO

(*‘ω‘*)「……ところで、恋するってどんな感じっぽ?」

ミ,,゚Д゚彡「主に下半身が」

(*‘ω‘*)「死ね去勢するぞ」

(*#゚;;-゚)「えっと……モララーさんの声を思い出したら、耳が熱くなるんです……左耳無いんですけど」

(*‘ω‘*)「ふむふむ」

(*#゚;;-゚)「お顔を思い出したら、胸がきゅってなって……心臓は止まってますけど」

(*‘ω‘*)「ふむふむ」

(*#゚;;-゚)「笑顔が優しいな、とか……指が綺麗だなとか……
 ああ、気持ち悪いですね、私……一目惚れの癖に、ごめんなさいです」

(*‘ω‘*)「いや、恋なんざそんなもんだっぽ? それも一目惚れで話した事もないんだっぽ。んなもん想像と妄想しねぇ奴ぁいねぇっぽ」

(*#゚;;-゚)「は、はう…………あぁ……何だか、恥ずかしいです……顔が熱くなるです……死んでるけど」

(*‘ω‘*)(あー、)

(*‘ω‘*)(これは、ちといかんっぽ)


57 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:13:08.09 ID:NwNEiLoAO

<_フΦωΦ】フ「あ、モララーか? 杉浦だが、明日の昼……うむ、駅前で待ち合わせてほしいのである。いや、我輩ではなく女の子」

<_フΦωΦ】フ「うむうむ、構わんか? あ、バッチオッケー? 古いな貴様も」

<_フΦωΦ】フ「ああ、では明日、頼んだぞ」


<_フΦωΦ)フ電話゙ ガチャ

<_フΦωΦ)フ電話゙ ガチャ ピポパポ


<_フΦωΦ】フ「…………あ、ドクオか? うむ、杉浦だ」

<_フΦωΦ】フ「明日の昼前に、我が家に来てほしい。ああ、でぃに注射をしてもらいたい」

<_フΦωΦ】フ「いや、できる限り巨大な注射器で、できる限り大量に。うむ」

<_フΦωΦ】フ「ん? ああ、明日でぃとモララーとデートするのでな」

<_フΦωΦ】フ「ああ、頼んだ…………おい……ドクオ、泣いてるのか……?」

<_フ´ΦωΦ】フ「…………泣くなよ……うん……またな……」


58 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:15:04.03 ID:NwNEiLoAO

<_フΦωΦ)フ「電話終わったぞー」

(*‘ω‘*)「こっちも終わったっぽ」

<_フΦωΦ)フ「む……? でぃはどうした?」

(*‘ω‘*)「もう夕方だからって地中に潜っちゃったっぽ」

<_フΦωΦ)フ「なるほど、明日は忙しいしな」

(*‘ω‘*)「駆け足も良いとこだっぽ、おもくそ全力疾走だっぽ」

<_フΦωΦ)フ「正直、我輩が展開について行けていない」

(*‘ω‘*)「同じく」

<_フΦωΦ)フ「……晩飯、作るか」

(*‘ω‘*)「把握っぽ、鈴木ー! 妹者ー! 起きろっぽー!」


59 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/19(水) 12:17:14.97 ID:NwNEiLoAO


(*# ;;- )(モララーさんとデート……)

(*# ;;- )(初めて会ったのに、お話もしてないのに)

(*# ;;- )(血の流れてない胸や顔が、熱い)

(*# ;;- )(ふしぎ、これが恋なんだ……頭のなかがぐちゃぐちゃになりそう)

(*# ;;- )(体内の虫さんも、いつもより動きが活発)

(*# ;;- )(明日が怖いのに、怖いのに、こんなに楽しみ)

(*# ;;- )(お話をしたい、頭を撫でてほしい……欲を言うなら、手を繋ぎたい)

(*# ;;- )(ただ、これだけ、これだけだよ)

(*# ;;- )(今日はいろんな事が一気にありすぎて、なんだか混乱してる)

(*# ;;- )(ロマネスクさん、ぽっぽさん、皆さん、ありがとうです)

(*# ;;- )(もう……眠ろう……モララーさんの夢を、見れたら良いな……)



 前編おしまい。


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