- 3 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 18:58:14.06 ID:2mh5E7SJO
- 代理ありがとうございます。
オムライスさん
ttp://vipmain.sakura.ne.jp/593-top.html
別府ログさん
ttp://yeisu.hp.infoseek.co.jp/matome/obake/obake.html
まとめて下さってます、本当にありがとうございます。
- 6 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:00:22.56 ID:2mh5E7SJO
- ( ΦωΦ)おばけとかのようです ファイブミニ
色々詰め込みファイブミニ
おしながき。
1(*‘ω‘*)ぽっぽねーちゃんの憂鬱。
2/ ゚、。 /鈴木の一日。
3ミ,,゚Д゚彡(#゚;;-゚)フサとでぃの夜。(閲覧注意)
4安価。
- 8 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:02:07.37 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)
ぽっぽねーちゃんの悩み。
- 10 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:04:28.11 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「はー……」
(#゚;;-゚)「どうしたんですか? ぽっぽさん」
(*‘ω‘*)「や、ちと……」
(#゚;;-゚)「私で良ければ、お話くらいは聞きますです」
(*‘ω‘*)「んんー……じゃあ、聞いてくれるっぽ?」
(#゚;;-゚)「はいですっ」
(*‘ω‘*)「エンゲル係数パネェ」
(#゚;;- )=゚
(*‘ω‘*)「食費パネェ」
(# ;;- )=゚ =゚
- 11 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:06:30.00 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「家計簿みたら食費がすげー事になってんだっぽ」
(#;- )っ゚「……え、と……その……」
(*‘ω‘*)「まあ家は比較的裕福な方だからまだマシだけど、この食費はパネェっぽ……今月もう10万越えてるっぽ……」
(# ;;- )=゚ ゚
(*‘ω‘*)っ゚゚
(# ;;- )っ゚゚「……ご、ごめん、なさい……です」
(*‘ω‘*)「いや、大飯食らいが二匹ほど居るから、基本はあいつらだっぽ」
<_プー゚)フキャッキャッ
ミ,,-Д-彡クカー
(#;-)「……うぅ」
- 12 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:08:10.35 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「しょーがねぇっぽ、私の稼ぎだけじゃどーにもならんっぽ」
(#゚;;-゚)「え、」
(*‘ω‘*)「これだけはするまいと思ってたけど、やるしかねぇっぽ」
(#゚;;-゚)「ぽ、ぽっぽさんっ?」
(*‘ω‘*)「まぁ折角出来るんだからやった方が賢いかも知れねぇっぽ」
(;#゚;;-゚)「ぇ、え」
(*‘ω‘*)「……さて、電話するかっぽ……」
- 13 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:10:21.02 ID:2mh5E7SJO
-
(;#゚;;-゚)「ぽっぽさんダメです! 犯罪良くないです!」
(*‘ω‘*)「んぇ?」
(;#゚;;-゚)「え?」
(*‘ω‘*)「……変な勘違いしてねぇかっぽ?」
(;#゚;;-゚)「え、その、あの、何かいけない事に手を出そうとしてるのかと……」
(*‘ω‘*)「ただ親に金せびるだけだっぽ」
(#゚;;-゚)「あ、ならまだ……」
(#゚;;-゚)「え」
(*‘ω‘*)「え?」
- 14 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:12:18.27 ID:2mh5E7SJO
-
(#゚;;-゚)「ご両親は……その……?」
(*‘ω‘*)「エジプト」
(#゚;;-゚)「へ?」
(*‘ω‘*)「考古学者で二人ともいろんなとこ転々としてるんだっぽ」
(#゚;;-゚)「ふ、ふぇ」
(*‘ω‘*)「株やってたとかやってるとかで金持ってる癖にちっとも家に入れねんだっぽ、だからむしりとるために電話を」
(# ;;- )⌒。 。
(*‘ω‘*)「……おーい、でぃー?」
(*‘ω‘*)「…………どうしたんだっぽ……?」
( ΦωΦ)「ねーちゃーん、電話であるー……でぃどうした?」
(*‘ω‘*)「いや、何かいきなり魂抜けて……誰からだっぽ?」
(´ΦωΦ)「魂抜けたらただの死体になるではないか……おかんから」
(*‘ω‘*)「! ッシャむしりとる!!」
- 15 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:14:13.98 ID:2mh5E7SJO
-
「おう久しぶりっぽ不良ババア」
「は? いやそれは良いから金寄越せっぽ、高校生の息子ほったらかして一円も家に入れねぇってどう言う事だっぽ」
「うん、うん……いやだからそれは良いから入金しろっぽ、マジで」
「うん……ああもううるせぇっぽ! 結婚なんざ興味ねぇっぽ!! まだ24なんだから何とかなるっぽ!!」
「あっという間にいきおくれ? 喧しいっぽ!! この歳になるまで家事に追われてたんだっぽ!!」
「あ? ……てめーらの所為だっぽ! ちょ、なめんな!! 入金しなかったらマジ親子の縁切るっぽ!!」
「ゼニゲバに育てた覚えは無いって育てられた覚えもねぇっぽ!! たまには日本に戻ってきて面見せろっぽ!!」
「写真送ってくるけどよく分からん遺跡の写真ばっかじゃねぇかっぽ!! もう良い! またなっぽ!!」
(#*‘ω‘*)
( ΦωΦ)「む、電話は終わったのか?」
(#*‘ω‘*)「あのババア、一年ぶりに声聞いたと思ったら結婚しろだの孫はまだかだの……!」
( ΦωΦ)「へ」
(*‘ω‘*)「へ?」
- 17 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:16:27.20 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「我輩、先週電話したのである。朝に」
(#*‘ω‘*)「クっ……ソババアアアアアアアア!! 私がいねぇ時間帯見計らいやがってエエエエエエエエエエエ!!!!」
(#゚;;-゚)「複雑な家庭環境です……」
ミ,,゚Д゚彡「その結果があれかよ」
( ΦωΦ)「しかしねーちゃん」
(#*‘ω‘*)「ああ!?」
(´ΦωΦ)「うわこえぇ。……結婚、しないのか?」
(#* ω *)ミギッ
<キャアアアアアア!!
おしまい。
- 19 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:18:06.71 ID:2mh5E7SJO
-
/ ゚、。 /
鈴木の一日。
- 21 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:20:13.78 ID:2mh5E7SJO
-
/ `、、 /
/ ゚、。 /パチ
/ ゚、。/ ( +ω+)zzz
/゚、。 /〜
ガチャ パタン
朝五時、起床
その足で玄関へ新聞を取りに行く。
/ ゚、。 /゙ ゴソゴソ
タッタッタッタッ
/゚、。 /
( ^ω^)タッタッタッタッ
- 24 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:22:24.31 ID:2mh5E7SJO
-
( ^ω^)「おっ、おはーお鈴木!」
/ ゚、。 /「おは」
( ^ω^)「今日は寒いおー、明日くらいに雨って言ってたから、この寒さが続くなら雪かも知れないお!」
/ ゚、。 /「雪」
( ^ω^)「あ、妹者ちゃんが居るから雪はそんなに物珍しくないかお……でも寒いと鍋がうまいお!」
/ ゚、。 /「今夜、鍋」
( ^ω^)「おっ、良いおねー……おっおっ、そろそろ行くお!」
/ ゚、。 /「いつでも来い」
( ^ω^)「把握だお! ブーン!!」
タッタッタッタッ
/ ゚、。 / ザッザッ
玄関の掃き掃除は、ご近所さんと話す良い機会。
- 25 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:24:35.91 ID:2mh5E7SJO
-
ミ,,゚Д゚彡「あー……」
/ ゚、。/ザラザラザラ
/゚、。 /ゴト
ミ,,゚Д゚彡「いたーっきやーっす」
/ ゚、。 /「食え」
掃き掃除が終わると犬の餌やり。
箒を置いて部屋へと戻る。
台所に行き、朝食の準備。
味噌汁、焼き魚、おひたし、納豆、卵焼き。
まずは一人分を作る。
- 26 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:26:34.03 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「おはよっぽ」
/ ゚、。 /「おは」
(*‘ω‘*)「おー相変わらず美味そうだっぽ、いただきます」
/ ゚、。 /「おあがり」
姉が食べてる間に弁当の準備。
ミートボール、卵焼き、温野菜、スパゲッティ、小さなコロッケ、今日のご飯はオムライス。
量に差がある三つの弁当が出来上がり小さいスプーンとフォークを乗せて、包む。
(*‘ω‘*)「ごちそうさまっぽ、今日も鈴木に感謝!」
/*゚、。 /「弁当」
(*‘ω‘*)「ん、ありがとっぽ。そろそろ行ってきますっぽ」
/ ゚、。 /「帰りは」
(*‘ω‘*)「今日は少し遅くなるっぽ」
/ ゚、。 /「いってらっしゃい」
(*‘ω‘*)「行ってきます」
- 27 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:28:28.26 ID:2mh5E7SJO
-
一番大きい弁当を姉に渡して、見送り。
今は六時ぴったり、まだ少し早い。
洗濯物を干すには早く、朝露でガラスを磨くには遅い。
少し悩んでから、洗い物をする事にする。
/ ゚、。 /カチャカチャ
/ ゚、。 /ザー カチャカチャ
/ ゚、。 /キュッキュッ
/ ゚、。 /
尾の辺りがびしょ濡れになるから、洗い物は好きではない。
- 30 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:30:19.23 ID:2mh5E7SJO
-
外がさっきより明るい。
そろそろ洗濯物を干してしまおう。
カゴに二人分+αの洗濯物を詰め込んで、庭へ。
ガラス戸を開けて外に出ると、庭の隅っこにでぃが居た。
/ ゚、。 /「おは」
(#゚;;-゚)「あ、おはです鈴木さん」
/ ゚、。 /「何してる?」
(#゚;;-゚)「石を積んでますです」
暇だったらしく、石を山のように積み重ねるでぃ。
気にせず、洗濯物を干す。
- 31 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:32:29.33 ID:2mh5E7SJO
-
庭は冬でも花が咲く。
でぃの趣味である庭いじりのお陰で、華やか。
少ししかない洗濯物を干し終わり、尻尾をしっかり絞って部屋へと。
朝食を作る。
今度は大量に。
朝食を作る合間にタオルを蒸しタオルにして、洗面所に置いておく。
( +ω+)「おはようである」
/ ゚、。 /「おは、顔洗え」
( +ω+)「うむー」
顔を洗ったあと、寒くない。
あたたか蒸しタオルは好評だ。
- 32 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:34:38.91 ID:2mh5E7SJO
-
朝食が出来上がって食卓に並ぶ、こたつではない。
人間とおばけが食卓に集まり、腰を下ろした。
もう食った犬と、朝は食べないでぃと妹者は庭で遊んでいる。
( ΦωΦ)「さて、いただきます」
<_プー゚)フ「まーす!」
/ ゚、。 /「ます」
朝食、美味しい。
- 35 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:37:05.97 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「では、行ってくるのである」
<_プー゚)フ「俺も!」
/ ゚、。 /「いってらっしゃい」
l从・∀・ノ!リ人「お、いってらっしゃいなのじゃ!」
弁当を持たせた二人を送り出し、後片付け。
洗い物は普段、椅子を使って妹者がする。
この中で洗い物ができるのは妹者だけだ。
部屋に入った妹者を移動させた椅子に乗せると、楽しそうに洗い物を始める。
今のうちに、部屋の掃除。
- 36 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:40:11.09 ID:2mh5E7SJO
-
ざかざかざか。
/ ゚、。/゙゙ ザッザッ
ざかざかざか。
/ ゚、。/゙゙ ザッザッザッ
掃除は部屋用箒で。
ざかざかざか。
ザッザッ
ざかざかざか。
ザッザッ
- 40 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:42:20.33 ID:2mh5E7SJO
-
l从・∀・ノ!リ人「終わったのじゃ!」
/ ゚、。 /「ありがとう」
l从・∀・ノ!リ人「テレビみていいのじゃー?」
/ ゚、。 /゙コク
掃除が終わり、こたつでのんびり。
少しの休憩をしながら、教養番組をつけた。
l从・∀・ノ!リ人「いーちーたーすーいーちーはー……に!」
/ ゚、。 /「正解」
l从・∀・ノ!リ人「さんたすごは……ごは……」
/ ゚、。 /「手、つかえ」
l从・∀・ノ!リ人「! ごー……と、ろく、なな、はち……はち!」
/ ゚、。 /「正解」
子供の世話は嫌いじゃない。
- 42 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:44:37.04 ID:2mh5E7SJO
-
ゆっくりと昼に近づいて行く。
新聞の間に挟まる広告を引っ張り出して、めぼしい物は無いかチェックする。
どうやら今日は肉が安いらしい。
姉が喜ぶ、つみれだと人間も喜ぶ。
玄関を出て、犬小屋で丸くなる犬を叩き起こした。
ミ;,゚Д゚彡「あだっ! ……んだよ」
/ ゚、。 /「買い物」
ミ,,゚Д゚彡「また俺かよ……」
/ ゚、。 /「お前しかいない」
- 45 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:46:22.49 ID:2mh5E7SJO
-
犬を人間風の姿にさせ、服を着せて首に巻き付く。
/ ゚、。 /「行ってくる」
l从・∀・ノ!リ人「おみやげよろしくなのじゃ!」
(#゚;;-゚)「いってらっしゃいです」
ミ,,゚Д゚彡「なんっで俺が……」
(#゚;;-゚)「一番人間に近いのがフサさんだからです」
文句を言う犬をひっぱたいて、引きずるように外へ出た。
犬は着ている服は人間の服だから少し小さく、腕や足が半端に出るのが寒いようだった。
知らん。
- 47 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:48:16.82 ID:2mh5E7SJO
-
スーパーに着く。
犬はちょくちょく余所見をして雌を追い掛けるので、到着が遅かった。
犬の首を絞めながら肉のコーナーに行き、目当ての肉をカゴに。
野菜と一緒に妹者や人間の好きそうな駄菓子、犬の肉をカゴに入れ、レジへと。
ミ,,゚Д゚彡「これだけか?」
/ ゚、。 /「ん」
ミ,,゚Д゚彡「晩飯は鍋か」
/ ゚、。 /「ん」
ミ,,゚Д゚彡「毎日鍋じゃね?」
/ ゚、。 /「好きらしい」
ミ,,゚Д゚彡「はーん……まあ肉ありゃ良いや」
適当な会話をして精算し、持参した袋に買った物を詰め込んで行く。
犬の袋詰めは雑なのが困る。
- 49 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:50:13.80 ID:2mh5E7SJO
-
ミ,,゚Д゚彡「あー……良い雌」
/ ゚、。 /「だまって歩け」
ミ,,゚Д゚彡「チッ、良いじゃねぇかよこれくらいよぉ……」
大した事件もなく帰宅。
服を脱ぎ捨てた犬は、寒そうにこたつへと潜り込む。
大量の食材を冷蔵庫に入れ、昼食の準備を始める。
弁当に使ったチキンライスが残っているので、昼食はオムライス。
人数分の皿、スプーン、卵、ケチャップ。
チキンライスを暖め、別のフライパンで卵を焼く。
半熟の辺りで火を消して、チキンライスを乗せ、くるんで皿へと。
腕が一本しかない状態に近いので、少し苦労する。
- 51 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:52:29.53 ID:2mh5E7SJO
-
人数分のオムライスが出来上がり、庭へと続くガラス戸の側に小さな机を出して、並べる。
犬を引きずり出し、でぃと妹者を呼んで皆で机を囲んだ。
/ ゚、。 /「いただきます」
(#゚;;-゚)「いただきますです」
l从・∀・ノ!リ人「いただきますなのじゃ!」
ミ,,゚Д゚彡「ったーきやーす」
卵とろとろ、チキンライスほくほく。
悪くない。
- 53 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:54:14.02 ID:2mh5E7SJO
-
(#゚;;-゚)「あ、美味しいです」
l从・∀・ノ!リ人「うまうまなのじゃ!」
ミ,,゚Д゚彡「あー、まぁうめぇな」
少し照れる。
皆が昼食を食べ終わると、ごちそうさまをしてから妹者が食器を集めて台所へと歩いていった。
自分の仕事を分かっている、良い事だ。
以前はよく皿を割っていたが最近はそんな事も無くなり、そつなく洗い物をこなすようになった。
楽だ。
- 55 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:56:12.21 ID:2mh5E7SJO
-
洗い物が終わった妹者は、犬とでぃを連れて庭で遊んでいる。
少しだけ雪を降らせて雪だるまを作る様子を、のんびり眺める。
こたつ、眠い。
する事も無く、休憩をしていると眠気が押し寄せる。
座布団を畳んで枕にし、こたつにもぐって横になった。
昼寝をしよう。
外では、妹者達のはしゃぐ声。
暖かい太陽の光とこたつのぬくぬく。
ゆっくりと、夢の中へ。
- 61 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 19:58:22.36 ID:2mh5E7SJO
-
目が覚めれば、世界は真っ赤。
夕方。
少し寝過ぎたかと思ってこたつから抜け出し庭を見ると、妹者達が固まって庭で眠っていた。
風邪は引かないだろうから余り気にしない。
部屋の電気を点けて台所へ。
時間は四時前、ずいぶん寝てしまった。
野菜カゴから白菜や水菜を取り出し、軽く洗ってから食べやすい大きさに切り、ザルへ。
同じように肉や豆腐も切って、違うザルへと乗せる。
食器の横に立て掛けてある土鍋をコンロにかけ、水とダシを入れて火を点ける。
くつくつ、ダシの良い匂い。
- 64 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:00:15.55 ID:2mh5E7SJO
-
/゚、。 /
/ ゚、。/
/* ゚、。/
白滝発見。
野菜、肉、豆腐、白滝、他いろいろ。
鍋に入れて煮込まれるのを待ちながら、こたつにカセットコンロを置きに行く。
台所に戻って鍋を見ると、なかなか良い色になりつつある。
火を消した事を確認してから土鍋を持ち上げ、こたつのコンロへと持って行く。
うっかり火を消し忘れていたら、燃えてしまう。
ごとりと土鍋をこたつにセットする頃には、もう外は暗い。
庭で眠る三人を叩き起こしてから、台所の机で家計簿をつけた。
- 66 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:02:16.32 ID:2mh5E7SJO
-
がちゃがちゃ、ばたん。
( ΦωΦ)「あー寒い、ただいまである」
<_プー゚)フ「ただいまー!」
/ ゚、。 /「おかえり」
( ΦωΦ)「ん、はい弁当箱。美味かったぞ、ありがとう」
照れる。
l从・∀・ノ!リ人「おかーなのじゃー!」
(#゚;;-゚)「おかえりです」
ミ,,゚Д゚彡「ねみー」
- 69 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:04:31.15 ID:2mh5E7SJO
-
帰宅した人間とおばけを出迎え、空の弁当箱を受けとる。
弁当箱は洗ってあったので、何もせずに食器の横に置いた。
人間は部屋着に着替えに行ったらしく、おばけがこたつ布団から顔だけを出している。
犬が欠伸をしながら同じようにこたつに潜り込む。
カセットコンロの火を点けて、人数分器と箸をこたつに置き、自分もこたつの中へ。
( ΦωΦ)「ういーす、食うかー」
<_プー゚)フ「飯!!」
ミ,,゚Д゚彡「肉!!」
/ ゚、。 /「犬は、あと」
ミ,, Д 彡そ
- 70 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:06:12.05 ID:2mh5E7SJO
-
部屋の隅で丸くなる犬を除き、皆で手を合わせていただきます。
でぃと妹者の分を器に入れて、小さな机へと運ぶ。
でぃは食卓を囲めず、妹者は熱い物が無理。
少し可哀想だ。
おばけの分は人間が入れたらしく、器に頭を突っ込んで熱々の豆腐を食べていた。
肉も魚も野菜も嫌がらずによく食べる。
無駄飯食らいではあるが、好き嫌いをしないのは良い事だと思う。
( ΦωΦ)「はふはふ、あつうま」
<_プー゚)フ「うめー! うめー!」
/*゚、。 /シラタキ
l从xдxノ!リ人「はひっ、おひょーふひゃへはらひひゃはひょへはひょひゃ!」
(;#゚;;-゚)「大丈夫ですか妹者さんっ!?」
白滝好き。
- 73 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:09:22.62 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「ふー、ごちそうさまでした」
<_プー゚)フ「た!」
(#゚;;-゚)「ごちそうさまです、美味しかったです」
l从・д・`ノ!リ人「まりゃ舌が半溶けなのりゃ」
ミ,,゚Д゚彡グーキュリキュル
/ ゚、。 /「犬、ごはん」
ミ*,゚Д゚彡「飯! 肉!」
( ΦωΦ)「さて、洗い物は我輩がしよう」
<_プー゚)フ「ゲームするぞ! 布!」
/ ゚、。 /゙ コク
- 77 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:12:17.46 ID:2mh5E7SJO
-
人間が洗い物をするらしいので、おばけと一緒にテレビの前へ。
コントローラーを尻尾で握って操作をする。
格闘ゲームは少し苦手だ。
<_プー゚)フ「布! ほらあれ出せあれ! コンナンイラヘン!」
/ ゚、。 / トンデケー
_,,
<_プд゚)フ「違うそれじゃなくて! あーもースカポンナゲすんなよー!」
/ ゚、。 / ローリングスカ
/ ゚、。 / ア
_,,
<_プд゚)フ「あー! サスケに負けた!!」
/ ゚、。 / サスケトハンゾーハツヨキャラ
_,,
<_プд゚)フ「人が使ったら強いけどしーぴーゆーだとまだマシだろー!!」
/ ゚、。 /ダッテェ……
- 78 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:14:09.14 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「皿洗い終わったぞー……ってまた懐かしいゲームを……」
_,,
<_プд゚)フ「猫目は何使い?」
( ΦωΦ)「我輩? 我輩はセンジュだったが……そういやねーちゃんが忍者系使ってたな」
_,,
<_プд゚)フ「布がスカポンでサスケに負けたんだ! 猫目もやれ!」
(´ΦωΦ)「我輩これから宿題するのだが……」
_,,
<_プд゚)フ「やれ!!」
/ ゚、。 /ワガママヨクナイ
_,,
<_プ−゚)フ「む゙ー……」
ミ,,゚Д゚彡「俺やる、ホノオで」
/ ゚、。 /ム
食後のゲームは、意外と楽しい。
白熱する。
- 80 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:16:09.68 ID:2mh5E7SJO
-
がちゃ、ばたん。
(*‘ω‘*)「たでーまっぽー」
( ΦωΦ)「む、おかえりである」
/ ゚、。 /オカエリ
(#゚;;-゚)「おかえりなさいです」
ミ#,゚Д゚彡「あ゙、おいガキ! カエン使うな!」
l从・∀・ノ!リ人「嫌なのじゃー!」
(*‘ω‘*)「何だ、懐かしいもんやってるっぽね。どれ、後で私が相手してやるっぽ」
/ ゚、。 /ゴハンハ?
(*‘ω‘*)「軽く食べてきちゃったっぽ、お茶漬けだけ貰えるっぽ?」
/ ゚、。 /゙ コク
- 85 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:18:06.27 ID:2mh5E7SJO
-
台所に向かい、茶碗にご飯をよそう。
買い置きのお茶漬けの元を振りかけて、薄めの緑茶を注ぐ。
上に梅干しを乗せて、箸と共にテーブルに置くと、姉はスーツのまま椅子に座った。
(*‘ω‘*)「はー疲れたっぽ、いただきまーす」
/ ゚、。 /「おあがり」
箸でご飯を崩し、豪快にかっ込む姉。
決して女らしいとは言えないが、腹の減る食べ方ではある。
ものの数秒でお茶漬けを平らげた姉は、最後に梅干しを口に放り込み、ぺっと種を出す。
早食い。
(*‘ω‘*)「ごちそうさまっぽ」
/ ゚、。 /「おそまつさま」
(*‘ω‘*)「さーて妹者、交代しろっぽ。私がその犬に世の中の厳しさを叩き込んでやるっぽ」
ぱん、と手を合わせて頭を下げながらごちそうさました姉は、席を立って居間へ戻って行く。
テーブルに残された箸と茶碗を流しに持って行き、洗う。
- 88 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:20:09.20 ID:2mh5E7SJO
-
洗い物を終えて尻尾の水を切りながら居間に戻ると、犬が地べたに倒れ伏して泣いているところだった。
ざまぁ。
(*‘ω‘*)「フンッ、私のサスケに勝とうなんざぁ百年はえーっぽ」
ミ,,;Д;彡「ちくしょぉ……何だよこいつ……」
l从・∀・ノ!リ人「おっきい姉者つよいのじゃー!」
(#゚;;-゚)「フサさん0勝15敗、と……」
楽しそうだ。
- 92 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:22:17.89 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「古いゲームで盛り上がっとるなあ」
/ ゚、。 /゙ コク
( ΦωΦ)「……宿題終わったが、スクーンやらせて貰えそうに無いな」
/ ゚、。 /゙ コク
( ΦωΦ)
/ ゚、。 /
゙/ ゚、。( ΦωΦ)ペタリ
人間は暖かい。
- 97 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:24:16.92 ID:2mh5E7SJO
-
/ ゚、。( ΦωΦ)「何だ? 鈴木」
/ ゚、。( ΦωΦ)『べつに』
/ ゚、。( ΦωΦ)(沢尻様……)
キュ/ ゚、。( ΦωΦ)゙ グエ
意味はない。
だが人間が失礼な事を考えた気がした。
人間に巻き付くのは嫌いじゃない。
- 100 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:26:25.57 ID:2mh5E7SJO
-
l从-д-ノ!リ人 ウトウト
(#゚;;-゚)「妹者さん、ここで寝ちゃダメです」
ミ,,-Д-彡「くぁあぁぁぁ……あー……」
(*‘ω‘*)「ん、もう11時かっぽ、そろそろ寝ろっぽお前ら」
l从-д-ノ!リ人「でぃとおねむなのじゃー」
(#゚;;-゚)「はいはいです、お庭に出ますよ」
ミ,,-Д-彡「あ゙ー俺も寝る、ねみぃ」
( ΦωΦ)「ふむ、風呂も入ったし我輩らも寝るか」
<_プー゚)フ「寝るぞ!」
/ ゚、。 /゙ コク
- 102 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:28:20.10 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「んじゃ、各自かいさーん。おやすみっぽー」
(#゚;;-゚)「おやすみなさいです」
l从-д-ノ!リ人「くかー……」
ミ,,゚Д゚彡「やっすみー」
( ΦωΦ)「おやすみである」
<_プー゚)フ「み!」
/ ゚、。 /オヤスミ
(*‘ω‘*)「人増えたなあ」
- 104 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:30:21.45 ID:2mh5E7SJO
-
おばけと一緒に人間の部屋に戻り、三人?並んでベッドに潜り込む。
真ん中に人間、左におばけ。
消去法で右側で体を畳み、目を瞑った。
昼によく寝たが、眠れそうだ。
( +ω+)「おやすみなさいである……」
<_フ-д-)フ「くかかー」
/ `、、 /「おやすみ……」
ベッドの中は、とても暖かい。
今夜も良い夢が見れそうだ。
おしまい。
- 107 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:32:09.19 ID:2mh5E7SJO
-
ミ,,゚Д゚彡 (#゚;;-゚)
フサとでぃの夜。
閲覧注意。
- 112 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:34:22.54 ID:2mh5E7SJO
-
ミ,,-Д-彡「くかかかか……」
ミ,,-Д-彡゙ ピク
ミ,,-Д゚彡
ざわざわざわ。
冬の夜は、風が冷たい。
その風がざわざわりと木々を揺らして音をさせている。
その風の音に紛れて耳に舞い込む音。
少し枯れた緑の匂いの隙間から流れ、鼻をくすぐる臭い。
ざらりと首輪に繋がった鎖を鳴らして、俺は身体を起こした。
ミ,,゚Д゚彡「誰だテメェ」
( ゚д゚ )
ミ,,゚Д゚彡「答えろゴルァ」
- 113 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:36:10.21 ID:2mh5E7SJO
-
唸りはしても吠えはしない。
今は夜中で、世界は真っ暗。
この家の奴等はみんな寝ていて、下手に吠えると翌朝に殴られかねない。
暗い中からずるりぺたり、這うように現れたそれはひどい異形。
長い二本の腕と、存在しない下半身。
切れかけの街灯のあかりに照らされたそれは、ずるりぺたりと俺の元へと確かに近づいていた。
ミ,,゚Д゚彡「こっち見てんじゃねぇよゴルァ、あ?」
( ゚д゚ )「こっち、みるな」
ミ,,゚Д゚彡「あ? それは俺様のセリフだってーのよクソが」
( ゚д゚ )「みる、な」
ミ,,゚Д゚彡「……」
( ゚д゚ )「ア、ァ……アアアアアアアアアアァァア……」
ミ,,゚Д゚彡「……キモチワリィな、テメェ」
- 117 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:38:11.19 ID:2mh5E7SJO
-
無表情に迫り来る変な奴が、家のすぐそこまで来たところで
俺は前足で首輪をいじり、フック型の鎖を外した。
がしゃりと落ちる鎖の音を聞くよりも早く立ち上がった俺は、狼から変貌を遂げた、人間に似た上半身
その肩の辺りに手をやって、首を捻ってぽきぽきと鳴らす。
もう目と鼻の先に迫っていた変な奴はやっぱり無表情で、俺を見上げていた。
ミ,,゚Д゚彡「毎日犬のエサじゃよ、腹減るし物足りねぇわけよ」
( ゚д゚ )「ウ、グウウ」
ミ,,゚Д゚彡「そんな訳でよ、いただきますな」
( ゚д゚ )「アアァアア!!」
ミ,,゚Д゚彡「うっせーよ、あいつら起きるだろーが」
両肘を突っ張ったかと思ったら、勢いよく跳び跳ねた変な奴。
変な奴は真っ直ぐ俺の顔へと突っ込んできて、長い爪を俺へと伸ばす。
眼前に近づいた変な奴に、少しだけ身体を横に向けて爪を避け
すれ違い様に、左の握りこぶしを顔面へと叩き込んだ。
- 119 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:40:22.86 ID:2mh5E7SJO
-
ぐしゃ、と顔がへしゃげる音。
拳から伝わる鼻辺りが折れた感触ににんやり笑って、
右の後ろ足を前に踏み込み、力を込めて一気に変な奴の身体をぶっ飛ばした。
結構離れたところまで飛んでいった変な奴は、どしゃっと音をさせて地面に落ちたみたいだった。
ミ,,゚Д゚彡「つーか、何でここに来たんだテメェ」
(メ゚д゚ )「ウ、ウウ……そこ、にんげん……うまそう」
ミ#,゚Д゚彡「は? あいつら食うの俺だし、テメェマジでバカじゃねぇ?」
(メ゚д゚ )「アアアアウ……」
ミ#,゚Д゚彡「きめぇ上にうぜぇ、何こいつ、マジうぜーんスけど」
(メ゚д゚ )「ウァアアア!!」
ミ,,゚Д゚彡「うぉっ」
- 120 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:42:13.67 ID:2mh5E7SJO
-
ぼたぼた、人間っぽい顔をした変な奴は、鼻から血を流しながらまた俺に突っ込んできた。
上半身しかない癖に妙に機敏で、手で地面を殴ったかと思えば跳ね上がり、俺の後ろへと移動する。
慌てて後ろを向くけど、その姿は見えない。
後ろには家に挟まれた少し広い道があるだけ。
どこに行ったかと臭いと一緒に姿を探すけど、見つからない。
ミ;,゚Д゚彡「やっべ、どこ行ったよあいつ」
家の敷地内に入っちゃいないだろうな、と玄関から庭の方に走って移動。
角を曲がって庭に入ると、タイミングぴったりに、べきりと骨の折れる音が聞こえた。
ミ,,゚Д゚彡「あ、やっぱ入ってたか」
(#゚;;-゚)「もう、ちゃんと外で捕まえて下さいです、フサさん」
- 123 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:44:09.34 ID:2mh5E7SJO
-
庭では、でぃが変な奴の顔を鷲掴みにして立っていた。
その足元には花壇の縁である煉瓦が一つと、変な方向に折れ曲がった変な奴の右腕がだらり。
顔の下半分を握られている変な奴は、もごもご声を漏らしながら暴れてる。
暴れてると言っても右腕は折れてるし、左腕は踏みつけられてるから
ろくに動く事も出来ず、身体を震えさせる程度しか出来ていない。
(メメ ゚#)「ウーッ、グ、ウウウ!!」
ミ,,゚Д゚彡「うるせーな」
(#゚;;-゚)「じゃあ、黙らせるです」
変な奴から手を離したでぃは、地面にどさりと落ちた変な奴に素早く馬乗りになる。
そして、煉瓦をゆっくりと持ち上げ、降り下ろした。
ごしゃ、と砕けた音。
その瞬間、つい目を瞑った俺は、そろそろと目を開けてでぃの方を見る。
馬乗りになったまま変な奴を見下ろすでぃと、顔の下半分を煉瓦で潰された変な奴。
俺は肩を竦めてでぃの所まで行くと、しゃがんで変な奴を覗き込む。
- 125 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:46:13.41 ID:2mh5E7SJO
-
ミ,,゚Д゚彡「あーあ、もう喋れないぞこれ」
(#゚;;-゚)「黙らせたです」
ミ,,゚Д゚彡「黙ったけど……っしょ、残ってる左腕から食うか」
(#゚;;-゚)「あ、離れましょうか?」
ミ,,゚Д゚彡「この状態だと嗅覚ヘボくなるからまだヨユー、いただきまーす」
白目をむいて痙攣する変な奴の左腕をひょいと持ち上げて、口をあんぐり開けて
がぶっしゅ。
肉の薄い骨っぽい二の腕だけど、ぐりぐり牙を抉り込めば、筋肉の繊維がぶちぶち切れるのは分かる。
ごりごり、骨をゆっくり削るようにして噛むと、変な奴の痙攣は強くなる。
本当は悲鳴やら絶叫やらを上げたいのだろうけど
でぃが潰れた顔に煉瓦を押し付けているから、それはかなわない。
- 128 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:48:09.53 ID:2mh5E7SJO
-
しばらく骨を噛んでると、めぎりと音をさせて折れた。
その瞬間、変な奴は変な水っぽい呻き声を漏らしていた。
皮とちょっぴりの肉で繋がった腕を力任せに引きちぎり、ぐちゃぐちゃの断面に牙を立てては、噛み千切る。
ぶちぶち、ぼたぼた。
血と肉を溢しながら腕を食う俺に、でぃは呆れた顔。
ミ,,゚Д゚彡「んだよ」
(#゚;;-゚)「もう少し綺麗に食べれば良いのにと思ったです、勿体無いです」
ミ,,゚Д゚彡「っせーよ、しょーがねーだろ」
(#゚;;-゚)「このご飯の人が可哀想です、痛い思いしてるのにちゃんと食べてもらえないの」
ミ,,-Д-彡「いーじゃねーかよ、こんな奴。こいつ家の奴等食おうとしたんだぜ?」
(#゚;;-゚)「む、」
- 132 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:50:39.09 ID:2mh5E7SJO
-
少し不愉快そうな顔をしたでぃは、押さえ付けていた煉瓦を持ち上げる。
そして、ぜぇぜぇ水っぽい呼吸をする変な奴の顔めがけ
ごしゃっごしゃっ、と、二度三度、煉瓦を叩きつける。
返り血を頬っぺたにつけながら変な奴の顔を潰すでぃは、五回ほど叩き潰したところで手を止めた。
胸のところは微かに動いてるけど、ほとんど動かない変な奴。
ふん、とそっぽを向いたでぃは変な奴から降りて、寝床の穴へと滑り降りた。
ミ,,゚Д゚彡「寝るのか?」
(#゚;;-゚)「はいです、そんなのと一緒に居たくないです、早く食べてください」
ミ,,゚Д゚彡「あーはいはい、過保護」
(#゚;;-゚)「皆さんは私の家族も同然です、その家族を食べようと襲ってくるなんて許せませんです」
ミ,,゚Д゚彡「俺はよ」
(#゚;;-゚)「フサさんは言葉が分かるから、ちゃんと話し合いが出来ます。それに皆さんを守ってるです」
ミ,,゚Д゚彡「……別に、いつか食うし」
- 133 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:52:17.01 ID:2mh5E7SJO
-
(#゚;;-゚)「それでも、そのいつかまではそんな事しません」
ミ,,゚Д゚彡「……」
(#゚;;-゚)「ここから聞いてたけど、それはまともに話も出来ませんでした、ここに来た時も問答無用で襲いかかってきたです」
ミ,,゚Д゚彡「まー……そーだけどよぉ」
(#゚;;-゚)「そんなの、敵でしかないです。家族を傷付けようとした罪は重いです」
ミ,,゚Д゚彡「……過保護だなぁ」
(#゚;;-゚)「過保護でも何でも良いです、皆さんを守るのは私たちの仕事です」
ミ,,゚Д゚彡「あーあーはいはいわーかーりーまーしーたー」
(#゚;;-゚)「もぉ……私はもう寝るです、後片付けお願いします。おやすみなさい」
ミ,,゚Д゚彡「おやっすみー」
- 139 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:54:15.47 ID:2mh5E7SJO
-
穴の中に潜り、見えなくなったでぃ。
俺はしばらく、一人で、息も絶え絶えな変な奴を食っていた。
別に家族とかそう言う甘ったるいのはいらねぇ。
ただ、ここの奴等はいつか俺が食う。それだけだ。
それなのに、あのクソ人間の命乞いとか叫び声は聞きたくないし、血も肉も見たいとは思わない。
それはここに住む奴等全員、クソ人間の姉も、ガキも、オレンジも、水色も、でぃも。
なんか、泣くとかそう言うのは見たくない。
ミ,,-Д-彡「ヤキが回ったか」
溜め息。
いつの間にか食い終わった変な奴の残りを適当に片付けて、血の跡や臭いを消して、玄関に戻る。
狼に戻った俺は鎖を付け直して、犬小屋に潜り込み、目を瞑った。
あー、腹一杯。
- 140 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:56:41.87 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「と、言う夢を見た」
(;ΦωΦ)「何見とるのだねーちゃん」
ミ*,゚Д゚彡「俺カッケー! マジカッケー!!」
(#゚;;-゚)「私、こわいです……」
<_プー゚)フ「犬とでぃが家を守ってるのか!? 守ってるのか!?」
(#゚;;-゚)「守ってないです……」
ミ*,゚Д゚彡「俺カッケー!!」
( ΦωΦ)「犬煩い」
ミ´゚Д゚彡
l从・∀・ノ!リ人「そういえば、最近てけてけが出るって聞いたのじゃ」
/ ゚、。 /「でもいなくなった」
<_プー゚)フ「へー! てけてけかー!」
( ΦωΦ)「ほほう、てけてけとはまた懐かし…………あれ?」
おしまい。
- 147 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 20:59:23.62 ID:2mh5E7SJO
- さて、三本の投下が終わりました。
そしてネタが枯渇しました。
だから安価でぬらっと短いの書くよ!!
安価 +5
- 163 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:24:21.60 ID:2mh5E7SJO
- お題 ロマの学校生活
('A`)「おーい杉浦ー」
( ΦωΦ)「む?」
('A`)「宿題見せて☆」
(´ΦωΦ)「またお前は……やれよ自分で……」
('A`)「しょうがないじゃない、エロゲしてたんだもの」
(´ΦωΦ)「お前は
川 ゚ -゚)「この下衆め」
(ΦωΦ;)「その通りだけどひでぇ! おはよう!」
('A`)「その通り……」
- 166 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:26:09.26 ID:2mh5E7SJO
-
川 ゚ -゚)「おはよう杉浦とちんこ野郎、相変わらずだな」
(;ΦωΦ)「ちんっ……」
(;'A`)「ちんこ野郎って俺? 俺の事なの?」
川 ゚ -゚)「HAHAHA、他に居るのかVA・KA・ME☆」
(;ΦωΦ)「ひでぇ! 素直の長女ひでぇ!」
(;'A`)「うぜぇ! 発音がなんかうぜぇ!」
きーんころーん かーんころーん
('A`;)「ああ鳴っちゃった! クーにゃんのバカ!」
川 ゚ -゚)「殺すぞ」
('A`;)「すみません」
(´ΦωΦ)「早く席に戻れよ……」
- 168 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:28:02.89 ID:2mh5E7SJO
-
( ^ω^)「杉浦ー、辞書貸しておー」
( ΦωΦ)「いや待て内藤、授業同じのだからな、クラス一緒だからな」
( ^ω^)「それでも、杉浦なら貸してくれると信じてる……!」
(;ΦωΦ)「信じるな! 勝手に変な方向に信じるな!」
( ^ω^)「じゃあ貸してくれお!」
(;ΦωΦ)「何だよもう! よそのクラスの奴に借りるって選択肢は無いのかよ!」
( ^ω^)「無い!!」
(;ΦωΦ)「貸すから席に帰れ! カエレ!(・∀・)」
( ^ω^)「やっほー! ありがとお杉浦!」
- 170 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:30:28.67 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「さて、次の授業は……」
( ・∀・)「杉浦ー」
(ΦωΦ )「はいはい」
( ・∀・)「はいこれ、前に言ってたの」
(ΦωΦ*)「おお、ありがとうである!」
( ・∀・)(参考書で大喜び……ホロリ。使い終わったら返してねー」
(ΦωΦ*)「うむ! これでおばけやドクオに邪魔されてろくに出来なかった勉強がはかどる……!」
( ;∀・)ホロリ
- 173 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:32:20.64 ID:2mh5E7SJO
-
川 ゚ -゚)「そこの杉浦」
( ΦωΦ)「この杉浦以外に居らんだろうに、何だ」
川 ゚ -゚)「少し聞きたいことがあるのだが」
( ΦωΦ)「む?」
川 ゚ -゚)「杉浦家の人外は今何匹だ?」
( ΦωΦ)「ひーふーみー……五匹?」
川 ゚ -゚)「そうか、ありがとう」
( ΦωΦ)?
- 175 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 21:34:20.05 ID:2mh5E7SJO
-
「私の勝ちだな、500円寄越せ」
「くそう! 四匹だと思ったのに!」
「はっはっはっ、賭けに弱い女は頭も弱いってかコンチクショーイ」
「クーうぜぇ! くっそうほら500円!」
「やーいやーいペニサスの弱い子チン子ー」
「きぃぃっ!!」
(´ΦωΦ)
おちまい。
- 198 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:00:06.79 ID:2mh5E7SJO
- お題 (*‘ω‘ *)の仕事風景
(*‘ω‘*)「みかんみかんみかーん」
(*‘ω‘*)「命の水だポンジュースー」
(*‘ω‘*)「タイムカードがっちょんっと……古いなあっぽ」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、ぽっぽさんおはよー!」
(*‘ω‘*)「おはよっぽデレ、てめぇ昨日までの書類放置して帰りやがったな」
ζ(゚ー゚;ζ「……マジで?」
(*‘ω‘*)「ハッ倒すぞてめぇ、私が代わりにやったんだっぽ」
ζ(゚ー゚;ζ「ご、ごめんね! ありがとう! ほ、ほら、お昼奢るからカマキリの構えやめて!!」
(*‘ω‘*)「高級特盛りカツカレー定食カツ増量デザート付き2500円」
ζ(゚ー゚;ζ「ぐぅっ、わ、分かったよう……」
- 201 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:02:32.05 ID:2mh5E7SJO
-
_
( ゚∀゚)「ぽっぽちゃーんお茶いれてー」
(*‘ω‘*)「チッ……はいはーい」
_
( ゚∀゚)「君のその豊満な張りと柔らかさを併せ持つ素晴らしきおっぱいから絞ったミルクでも構わないのだが」
(*‘ω‘*)「デレ、警察呼んでっぽ。もうこいつセクハラで逮捕されれば良いっぽ」
_
(;゚∀゚)「ちょ、ま!!」
ζ(゚ー゚*ζ「ぴ、ぽ、ぱ……あ、もしもしー?」
_
(;゚∀゚)「デレさん!? 豊満おっぱい2号のデレさん!?」
(*‘ω‘*)「はいお茶、雑巾の絞り汁特別増量だっぽ」
_
(;゚∀゚)「ヒィッ! 陰湿な嫌がらせ!? いやもう陰湿でもない! いっそ晴れ晴れとした嫌がらせ!?」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、内線のまま掛けてた」
- 203 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:04:19.84 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「コピーががっと50枚ー」
_
( ゚∀゚)「君のおっぱい50ボイン」
(*‘ω‘*)「死ねよ上司」
_
( ゚∀゚)「本当すみませんでした、これのコピーもお願いします」
(*‘ω‘*)「はいはい」
_
( ゚∀゚)「君のおっぱいもお願いします、コピーでががっと」
_
(*‘ω‘*)っ( ゚∀゚) ガッシ
がつん! ばたん! がーがーがーがーがー
ζ(゚ー゚*ζ「……ぽっぽさぁん」
(*‘ω‘*)「ん」
ζ(゚ー゚*ζ「この気持ち悪い顔のコピーなに……?」
(*‘ω‘*)「悪霊」
- 207 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:06:49.10 ID:2mh5E7SJO
-
(*‘ω‘*)「はい、はい、ではこれで……はい、ありがとうございました」
(*‘ω‘*)「はー……電話番だりぃっぽ」
_
( ゚∀゚)「どれ、オジサンが肩を揉んであげフヒヒヒヒ」
(*‘ω‘*)
_
( ゚∀゚)
(*‘ω‘*)「貴様には死すら生温い」
_
( ゚∀゚)「本ッ当すみませんでした、だからボールペンを手に刺すのやめてあげてください」
ζ(゚ー゚*ζ「今度はちゃんと警察よんだよー!」
(*‘ω‘*)「デレGJッ!」
_
(;゚∀゚)「人生終了のお知らせ!?」
おちまい。
- 229 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:36:05.90 ID:2mh5E7SJO
- お題 みんなでプチ旅行
( ΦωΦ)「さあ、我輩たちは今どこに居るでしょう」
ミ,,゚Д゚彡「車」
/ ゚、。 /クルマノナカ
<_プー゚)フ「ちきゅー!」
l从・∀・ノ!リ人「お空のしたなのじゃ!」
(*‘ω‘*)「正解はレンタカーの中でしたっぽ」
ミ,,゚Д゚彡「みんな正解じゃね?」
(*‘ω‘*)「黙れっぽ」
( ΦωΦ)「よそ見せず運転してくれである、ねーちゃん」
- 232 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:38:18.19 ID:2mh5E7SJO
-
l从・∀・ノ!リ人「ところでどこに向かってるのじゃー?」
/ ゚、。 /コウソクドウロ……
<_プー゚)フ「ビュンビュンしてるな!」
ミ,,゚Д゚彡「せめー」
( ΦωΦ)「行ってからのおたのしみである」
(*‘ω‘*)「ま、大したとこじゃーないっぽ」
l从・∀・ノ!リ人「どきどき!」
/ ゚、。 /ワクワク
<_ο゚プー゚)フ「テカテカ!」
ミ,,-Д-彡zzz
(´ΦωΦ)
- 234 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:40:11.66 ID:2mh5E7SJO
-
どるるん、どるん……ききっ
(*‘ω‘*)「ついたっぽー」
<_プー゚)フ「おお!」
/ ゚、。 /オウ
ミ,,-Д゚彡「んぁー……」
l从・∀・ノ!リ人「う……うみー! なのじゃー!!」
( ΦωΦ)「冬だがな」
<_プー゚)フ「泳ぐのか!?」
(ΦωΦ`)「いや、それは無理だろ……妹者以外」
- 237 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:42:10.37 ID:2mh5E7SJO
-
がしがしがし。
ミ,,゚Д゚彡「…………お、貝出た」
<_プー゚)フ「貝!? 食えるか!?」
/ ゚、。 /シオヒガリ?
l从・∀・ノ!リ人「きゃー! 水がおっかけてくるのじゃー!」
(*‘ω‘*)「おーおーはしゃいどるっぽ」
(*‘ω‘*)
(*‘ω‘*)「あ、……弟ーちょっと出してこいっぽー」
- 240 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:44:09.87 ID:2mh5E7SJO
-
がちゃがちゃ、ばこん
(#゚;;-゚)「ぷはー」
( ΦωΦ)「すまんなでぃ、トランクに押し込んでしまって」
(#゚;;-゚)「いえ……わぁ、海ですか!?」
( ΦωΦ)「うむ」
(*#゚;;-゚)「わー……わー……!」
( ΦωΦ)「ほれ、奴らに混ざってこい」
(*#゚;;-゚)「はいです!」
- 241 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:46:17.05 ID:2mh5E7SJO
-
l从・∀・ノ!リ人「みずぎほしーのじゃ……」
/ ゚、。 /マタコンド
<_プー゚)フ「犬! もっと掘れ! 貝もっと掘れ!」
ミ,,゚Д゚彡「うおおおおお!!」ガシガシガシ
(*#゚;;-゚)「うわぁっ、いっぱい貝が出てきますっ!」
( ΦωΦ)「ふひー……」
(*‘ω‘*)「ほらよ、お茶っぽ」
( ΦωΦ)「む、ありがとうである」
(*‘ω‘*)「楽しそうだっぽね」
( ΦωΦ)「うむ」
(*‘ω‘*)「連れてきた甲斐があるっぽ」
- 244 ◆tYDPzDQgtA 2008/11/22(土) 22:48:38.69 ID:2mh5E7SJO
-
( ΦωΦ)「海、好評で良かったのである」
(*‘ω‘*)「しかしまあ、何でいきなり奴らを連れて出掛けるって言い出したんだっぽ?」
( ΦωΦ)「んー……我が家の周囲だけしかうろつけないと言うのは、可哀想であろう」
(*‘ω‘*)「あー……まあなっぽ」
( ΦωΦ)「迷惑もかけられているが、毎日がもっと楽しくなった」
(*‘ω‘*)「確かに……お礼もかねての、プチ旅行っぽね」
( ΦωΦ)「うむ……さて、我輩らも混ざるか!」
(*‘ω‘*)「貝だけでなく魚も蟹もとってやるっぽ! おらおら混ぜやがれっぽー!!」
( ΦωΦ)「鈴木ー! 尻尾が海につかっとるぞー!!」
おちまい。