(,,゚Д゚)大好きなようです。


 好きな人が居る。
 その好きな人は恋人で、小さくてまるっこくて可愛くて、気立てもよくってお人好し
 けど意外にもしたたかで、なんか不思議な俺の恋人。

 俺はその恋人が大好きで、手を繋いで歩くのが大好きで。
 彼女も、俺を好きだと言ってくれて。

 それがたまらなく、幸せなんだ。


(,,゚Д゚)大好きなようです。




 彼女のちっさい手の平が、やわらかい手が、大好きで。


(*゚ー゚)「ギコくん、手ぇ繋ご?」

(,,゚Д゚)「おうよ」

(*゚ー゚)「ギコくんの手ぇ、おっきぃてぬくい」

(,,゚Д゚)「おうさ」

(*゚ー゚)「ギコくんと手ぇ繋ぐん、うち大好きなんよ」

(,,゚Д゚)「俺もだ」

(*^ー^)「うはー」

(*,゚Д゚)「うはー」


 はっきりした言葉のやり取りよりも、こう言う、のへーとした会話が好きだ。




 彼女の高くてやわらかな声が、訛りの強い言葉が、大好きで。


(,,゚Д゚)「うおーい、暖かいお茶買ってきたぞ」

(*゚ー゚)「ありがとー、うはぁぬくぬくやぁ」

(,,゚Д゚)「俺は寒いです」

(*゚ー゚)「ほんならくっつこうやぁ、うらうら抱っこしやれー」

(,,゚Д゚)「おうふ、おーあったけー」

(*゚ー゚)「おー、ギコくんの胸んとこから声響いとる」

(,,゚Д゚)「しぃの声も結構響くぞ」

(*^ー^)「うへー、ギコくんの声好きやでぇ」

(*,゚Д゚)「うへー、俺もしぃの声好きだ」


 にへーとした、緩んだ笑顔が、すごく好きだ。




 いつでも微笑む彼女が、彼女の日向ぼっこみたいな笑顔が、大好きで。


(*゚ー゚)「ギコくーん」

(,,゚Д゚)「んー?」

(*^ー^)「にへー」

(*,゚Д゚)「お?」

(*゚ー゚)「ほらギコくんも、にへー」

(*,^Д^)「に、にへー」

(*゚ー゚)「ギコくん、笑うと違う人みたいな顔になるねー」

(;,゚Д゚)「えー」

(*^ー^)「にへー」

(*,゚Д゚)「ちくしょう」


 ぽへーとしてる様に見えるのに、意外としたたかな彼女の性格も、もちろん好きだ。




 少し不思議で掴み所がなくて、それでも優しくて明るい彼女の性格が、大好きで。


(*゚ー゚)「ねーギコくん」

(,,゚Д゚)「ん、どした」

(*゚ー゚)「好きやー」

(*,゚Д゚)「うお」

(*゚ー゚)「ギコくんは?」

(*,゚Д゚)「え、あ、や、その」

(*゚ー゚)「ちゃんと言うて、たまには」

(*,゚Д゚)「あ、そ、え、な、何を」

(*゚ー゚)「好きなら好き、嫌いなら嫌いて、言うて?」

(*,゚Д゚)「す、す、すすす、好き、です」

(*^ー^)「うへー」

(*,゚Д゚)「くそう勝てねぇ」




 手を繋いで歩いて、よく分からない会話をして、暖かさを感じようと抱き合って
 にへーと緩んだ顔で笑いあって、好きを何度も言い合って、やっぱり手を繋いで歩く。

 俺の彼女は少し変わっているけれど、その変わってるとことか小さいとことか
 可愛いとことか、意外とシビアなとことか、みんなまとめて大好きで。


(*゚ー゚)「ギコくん、にへー」

(*,^Д^)「に、にへー」

(*^ー^)「ギコくんが笑うの好きやけど、やっぱ違和感あるわぁ」

(*,゚Д゚)「うへー」


 主導権は握れそうにないけれど
 俺は、ちょっと不思議な彼女が大好きです。


おわり。

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